いかりや長介の言葉を紹介します。
強くなることはないです。
弱い自分に苦しむことが大事なことなんです。
人間は元々弱い生き物なんです。
それなのに、心の苦しみから逃れようとして強くなろうとする。
強くなるということは鈍くなるということなんです。
いいんですよ、弱いまんまで。
弱い者が手を取り合い、生きていく社会こそが素晴らしい。
以上です。
3行目の「人間は元々弱い生き物なんです」というのは僕もその通りだと思います。
しかしそれ以外はまったく共感できません。
強くなるということは鈍くなるということではありません。
優しい人は人の痛みを自分の痛みのように感じる人であり、人の痛みがよくわかる人です。
優しい人は強い人です。
自分が強くなければ人に優しくできません。
強さが身についてから初めて人に優しくなれる。
つまり「強さ→優しさ」という順番です。
優しさというのは強さの上に成り立つものです。
強さのない優しさはエゴになってしまいます。
相手の気持ちを考えない自分本意な優しさです。
人は皆、強くならなければなりません。
強くなるということは孤独に耐える力をつけるということです。
本当に相手のことを考えて、その人にもうそれ以上関わらないようにしたり、突き放したり、距離を取ったりしなければならないこともあります。
そう考えると人は皆孤独であり、とくに強い人ほど孤独であるといえます。
いかりや長介が言う「弱い者が手を取り合い、生きていく社会こそが素晴らしい」というのは、お互いの傷を舐め合うとか同類相憐れむということにもなりかねません。
そんな社会は素晴らしくなんかないどころか、とても健全な人間関係とはいえません。
つまり、いかりや長介の考え方は歪んでいて、とても甘いと思います。
人は皆それぞれ考え方が違うし違っていて当然だとしても、いかりや長介の思想は、それを発表することによって世間に害悪を及ぼすと思うので、彼に対する侮辱だとか誹謗中傷だとかいう批判を恐れずに僕の考えを述べさせていただきました。