先日このブログで成宮アイコさんとの思い出を記事に書きました。
もう少しアイコさんのことを紹介したいと思います。
彼女は子供の頃にお父さんが失踪してお祖父さんに虐待されていました。
いわゆる機能不全家庭で育ったのです。
彼女の詩の朗読で「私が子供の頃にお母さんに言われたのは、人に会ったら挨拶をしなさいとか人になにかしてもらったらありがとうを言いなさいじゃなくて、お祖父さんを殺しちゃダメだよでした」というのがあります。
そして彼女は学生の頃、社会不安障害を抱えていて不登校ぎみでした。
あとリストカットをして救急搬送されたとき看護婦にこんなことを言われたそうです。
「こういうのって保険が効かないのよね」
僕はこの朗読を聞いたとき彼女に同情してムカつきました。
なんて心ないことを言う看護婦なんでしょう。
彼女はさぞかし傷ついたでしょうね。
僕もリストカットをして病院で処置してもらったことがありますが、ちゃんと保険が効きました。
もしかしたらこういう場合は本当は保険が効かないのかもしれませんが、実費を払わせるなんてそんな杓子定規なことをする病院はありません。
僕は彼女のライブに行って彼女のCDを買ってサインを入れてもらったのですが、それにはこんなメッセージが書いてあります。
「暗闇に慣れたその目で君はこれからもきっと生きていけるよ」
これって受け取りようによってはちょっぴり不遜な感じがしないでもないですが、彼女は暗闇を生きてきた人だしライブ会場に来ている人も僕を含めて精神疾患を抱えている人ばかりでみんな暗闇を生きてきたわけなので、素直に共感して勇気づけられるメッセージなのです。
まあ健常者にはわからない世界だと思いますが。
もちろん僕も子供の頃は場面緘黙で学校で辛かったし、うつ病で30年も苦しんで数え切れないほどの自殺未遂を繰り返してきたわけですから暗闇どころか地獄でした。
なので彼女のメッセージには感動して、ありがたく受け取らせていただきました。
彼女はもうライブ活動はしていませんが今頃はきっとメンヘラを卒業して元気に生きてるんだろうなぁと思います。
アイコさん、ありがとう。君のことは一生忘れないよ。そして僕もこれからも生きてゆくよ。